警察歯科講習会に出席しました
- 題目:
- 警察歯科講習会に出席しました
- 日時:
- 4月26日(水)午後7:30より
- 演題:
- 歯科医師(歯科医院)のできること
-年齢推定・身元確認・虐待の早期発見― - 講師:
- 神奈川歯科大学大学院災害医療歯科学講座
法医歯科学 山田良広 教授
身元不明死体の身元特定に於いて、歯科の情報は警察の捜査になくてはならないものです。
事件で死体が発見された場合、警察は死因の究明と並行して身元特定に取り組みます。身元が判明し、交友関係が明らかになれば事件捜査は一気に進展します。
白骨の身元不明死体で警察が特に関心を持つのは性別と年齢です。
身元確認の方法は指紋・歯の所見・DNA鑑定が三大方法として確立していますが、この三つの内、年齢推定は歯でしかできません。歯による年齢推定は22歳くらいまではエックス線所見を併用することで歯の成長過程により歯科医師ならかなり正確に推定することが出来ます。
歯科医師が行う身元確認は遺体の口腔内所見(死後所見)から作成した死後デンタルチャート(DC)と生前歯科資料(カルテ・エックス線フィルム・スタディモデルなど)を読み取って作作成する生前DCとの比較照合です。しかし生前死後のDCが完全に一致するケースはほとんどありません。同一人か否かを判定しなければならない場合苦労します。
子供の虐待は近年社会問題として大きく取り上げられていますがその防止は何よりも早期発見です。
歯科医師は虐待を早期に発見できる職種とされています。
この講習では虐待の見分け方、歯科医師、歯科医院が虐待の早期発見を可能にするためにはどのようにすればよいかその方策について学んで参りました。
歯科医師が歯科診療以外で社会貢献できる分野なので今後、お役に立てられるよう努力していこうと思っております。