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日本歯周病学会 第36回春季日本歯周病学会学術大会

題目 歯周治療におけるレーザーの応用

講師 青木 章 先生   東京医科歯科大学大学院医科学総合研究科歯周病学分野歯周光線治療学

今日、様々な分野において光エネルギーの応用が急速に進歩している。医科においてレーザーは、外科治療におけるレーザーメスとして非常に有用なだけでなく、皮膚科における種々の審美治療、眼科おける網膜の出血部の凝固、さらに近視治療などにおいて必須の治療手段となっている。

1960年にMaimanによりレーザーが初めて発振された後、歯科では80年代の後半からCO2レーザーが口腔軟組織治療に応用され、90年代にはNd:YAG、Er:YAG、半導体レーザーによるポケット治療が開始された。

さらに、90年代中頃のEr:YAGレーザーの開発によってう蝕治療などの硬組織処置が可能となると、歯周治療に於いてもレーザーによる根面の歯石除去が可能となり、骨切削まで研究や臨床応用が進んできている。

レーザー光は、従来の機械的手段では得られない、組織蒸散、殺菌、止血などの優れた効果を有するため、歯周治療において歯周軟組織治療を中心に効果的に応用されている。本邦においては、現在かなりの台数のレーザー装置が普及し、半導体レーザーでは小型化が進んでいる。とくにレーザー照射による治療では、術中や術後の痛みが少なく、感染組織の除去に優れており、同時に、局所の殺菌・無毒化と、周囲への低出力レーザー効果(LLLT)や照射に伴う温熱の波及による組織活性化などの生物学的効果(photobiomodulation)も発揮させることが有利な特徴である。

こちらの講演では、各波長のレーザーの特性とその臨床的効果について、Er:YAGレーザーを中心に研究報告や臨床例を紹介された。